ご存知ですか? 大腸がんは早期発見できます!
2024.09.12
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こんにちは!デイサービスあったかの家、代表の安江です。9月号では、大腸がん早期発見について紹介したいと思います。
日本人の全てのがんの中で、大腸がんの死亡者数は男性3位、女性1位、全体で2位です。私の友人も昨年亡くなり、実の兄も大腸がんステージ3と診断を受けています。幸い兄は治療の甲斐もあり進行せず小康状態を保っています。便潜血検査を受けていたにもかかわらず、早期発見ができませんでした。
大腸がんの原因として「食事の欧米化」が大きいといわれています。衛生環境の改善でピロリ菌の感染者が少なくなり胃がんが減っている一方、食生活の多様化により大腸がんは急増しているようです。
大腸がんの予防法としては、「便潜血検査」が有効です。大腸にがんができると、見た目ではわからない程度の血液が便に混じります。便潜血検査の目的はこのサインを早めにとらえることにあります。
便潜血検査を行うことで大腸がんの20%程度低下したというエビデンスもあるようです。アメリカでも50歳からの便潜血検査についてグレードA(強く推奨する検査)になっており、手順も便を提出するだけで非常に簡単です。
しかし、残念なことに、国民生活基礎調査(平成28年度)では、便潜血検査の受診率は41.4%。なんと約60%もの人が便潜血検査を行っていないようです。効果が証明されている検診を受けないのは本当にもったいないです。
がん検診を日本人より積極的に受ける傾向のあるアメリカでは、大腸がんの罹患者数、死亡者数が日本より少ないようです。アメリカの人口は日本の2.5倍と多いにもかかわらず、アメリカより日本のほうが死亡者数が多いのです。
まだ、受けていない人は便潜血検査を受けましょう。自宅でできる便潜血キットもありますので是非この機会に検査していない方はご検討ください。
国立がん研究センターがまとめた「がんを防ぐための新12か条」には、たばこは吸わない、他人のたばこの煙を避ける、お酒はほどほどに、バランスのとれた食生活を、塩辛い食品は控えめに、野菜不足にならないように、適度に運動、適切な体重維持、定期的ながん検診と、どれも生活習慣病の予防と非常に似ています。
生活習慣病は歩けば歩くほど改善すると言われており、やはり、運動や散歩はがんの予防にも大切になるかと思います。次月号では、大腸内視鏡検査を紹介します。
※この記事は、あったか地域新聞(2024年9月号)からの抜粋です。